ももえのひっぷ - 読了記録
Kindle Unlimited で読んだ。
日本の田舎町で発生した殺人事件や埋蔵金をめぐるサスペンス。
あまりにも魅力的すぎる主人公ももえに惹かれて、様々な思惑を持つ男たちが入れ替わり立ち代わり彼女に接近する……という内容。
夫を亡くした主人公ももえは、性的魅力以外の特徴を持たないが、そんな彼女の視点から様々な人物の思惑が露になる……という構成が面白い。
ももえの視点で話が進むことにより、情報が制限され不安が煽られ、サスペンスとしての魅力が増している。
しかし連載漫画のサガとして、サスペンスとしては話の筋がとっ散らかっていてまとまりが悪い。
掲載誌が週刊漫画ゴラクということで、サスペンスに全振りするわけにもいかなかったのだろう。「奥さん米屋です」的な濡れ場が毎回差し込まれる。
連載時期的に「ひぐらしのなく頃に」の影響下にあるんじゃないかという気もするけど、なんとも言えない。
謎が解き明かされるに従って、話の大きさがグッと広がっていく感じが似ている。
もうちょっと丁寧に話を進められれば、浦沢直樹作品と並び評される作品になっていたと思うのだが。掲載紙のカラーが良くなかったんだろうなあ、という感じ。