読了記録 - 世界が土曜の夜の夢なら

Kindleでいつの間にか買っていた本。

 日本で広く人気を得た音楽、漫画、芸能人を軸に、ヤンキー的なるものを定義し、それらがいかに日本人に広く受け入れられているかについて語られている。

 「特攻の拓」で暴走族の世界が主人公によって「不思議の国のアリス」に例えられたように、フィクションの世界では、ヤンキーの文化圏はしばしば完全にファンタジー世界と同一視されるわけだが

 この本は、そのようなフィクションがどのように一般的な日本人に受け入れられてきたか、について詳しく掘り下げている。

 

個人的に、 
『メジャーな商業経路に乗っているCD、漫画、TVドラマというものは、購買者を楽しませるために様々な工夫が凝らされている』
という世界観を持っているため、メジャーなコンテンツを軸に、日本人の精神性について語るのは「様々な工夫」がノイズのなって難しいのではないかと感じた。
その「様々な工夫」のすべてがヤンキー的なものだと言いきれれば分かりやすいのだが、中々そうはならないので。

しかしまあ、読み物としては中々面白い。
自分なら、ワンピースと清水次朗長との関係とか、週刊少年ジャンプのスポーツ漫画がいつも世界編になっては極右化するとか、そういう話題を増やすかなあ。