ああっ女神さまっ 全48巻 感想
1冊が分厚くなった時期(15巻ぐらい)から読まなくなっていて、完結したのでいつか読もうと思っていたのを読んだ。
以下ネタバレ込みで色々と感想
39巻から始まる長編の末、 主人公とヒロインは結ばれてこの作品は完結する。
元々「ああっ女神さまっ」というのは「神と人間って付き合えるの?」という問題を完全に無視して、ラブコメ的に面白いところだけ書くというのがエポックメイキングであった。
ので、完結するとはいえ主人公とヒロインが結ばれる話を書くのは大変だっただろうなと思う。
神と結婚するというテーマを魅力的に書けているとは言い難い……そもそも、そういう作品ではないのだ。
工業大学生のまま永遠にラブコメし続ける話の方が、喜ぶ読者は多かっただろう。
それにも関わらず、キチンと結婚する所まで書くというのは、ある意味大変に贅沢な事で、それが結実したことを祝福したい。
自分は15巻ぐらいからリアルタイムで読まなくなっていて、その理由は覚えていないのだが多分エピソードが長編化したので追いかけるのが面倒になったんだと思う。
まとめて読んでみると、どれも面白い。
特にレーシング関連シーンは作者の画風にマッチしていて迫力満点だ。
ただ主人公とヒロインの二人が色々な経験を積みすぎて、だんだん仙人のような振る舞いになっていく。人格が完成されすぎていてドラマとしては弱い。
まあやっぱり初期が一番面白い。自分がリアルタイムに読んでいたというのもある。
女神たちが、下界でくだらない騒ぎに巻き込まれて、くだらないことをするのが良い。
長編化した後は、騒ぎの内容が深刻なものが多く、誰もが真面目すぎた。
冗談が無くなったわけではないが、戦場であえて放つジョークのような風情があって気を抜く余裕がなかった。