結果を受け入れるフィクション

50%ポイント還元セールで、読み逃していた片山まさゆきの本を購入した。 

お金を取るフィクションというのは、主人公が凄く立派なことをしているように演出したり、とんでもない事が起こっているような雰囲気にしたりと、色々な工夫を行い読者を楽しませるものだ。

しかし片山まさゆき氏の作品は、時としてそういう工夫に乏しいものになる。
麻雀という運の要素が強いゲームを題材にしているためか、登場するキャラクター達は、等身大の人間のまま理不尽な負けや、望外な幸運による勝ちを受け止め、そのまま物語が終わることがしばしばあるのだ。

フィクションの世界の中には、必ず願いは叶わなければならないという強迫観念が存在する。
そういうのに疲れるときもある。だから自分は、片山まさゆきの作品を定期的に追いかけているのだろう。